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放課後の案内嬢

2,206 文字 約 5 分

あらすじ

アンドロイドやセクサロイドなどの人型ロボットが普及した世界で、町中の商業施設や駅、公共施設等様々な場所に案内用のアンドロイドが配備されている。案内用は簡易的なもので、事前にインプットされた施設・施設周辺に関する知識の話と時刻・気温・天気などの基礎的なものの応答しかできない。性的な知識・行為についてはデフォルトで入っていない。快楽を示す信号を受け取っても、それを人格に反映することができない。
ある高校では来賓や学校見学者を案内するために、その高校の制服を着せた女子高校生的な見た目のアンドロイドが配備されている。人格は「明るく活発」であるように設定されていて、そのように振る舞う。


登場人物の容姿

案内用アンドロイド(彼女)
この高校の制服である紺色のブレザーとチェック柄のスカートを完璧に着こなす、女子高生型アンドロイド。
平均的な女子生徒の身長(158cm前後)に設定されており、髪は手入れの行き届いたダークブラウンのセミロング。
顔立ちは親しみやすさを重視したアイドル顔負けの可愛らしい造形で、常に明るく活発な笑顔を貼り付けている。
肌は最新の素材で作られており、至近距離で見ても人間と区別がつかないほどの質感と柔らかさを持つが、その瞳の奥には機械的な光が宿っている。

主人公
この高校に通う男子生徒。好奇心旺盛で、校門に立つ彼女に対して歪んだ興味を抱いている。

本文

 人型ロボットが社会インフラとして完全に定着した現代において、それはもはや風景の一部と化していた。駅の改札、ショッピングモールの入り口、役所の受付。どこへ行っても作り物の笑顔を浮かべたヒューマノイドたちが、人間たちの生活をサポートしている。
 俺が通う私立高校も例外ではなかった。むしろ、先進的なイメージをアピールするために、他よりもいっそう精巧な案内用アンドロイドを導入していたのだ。

 放課後の昇降口。生徒たちの帰宅ラッシュも過ぎ去り、あたりは静寂に包まれていた。
 夕日が差し込むホールに、ポツンと佇む影が一つ。
「こんにちは! 本校へのご来訪、誠にありがとうございます!」
 俺が近づくと、彼女――案内用アンドロイドの『ミサ』は、誰もいない空間に向けられていた待機モードを解除し、弾けるような明るい声で挨拶をしてきた。
 プログラムされた完璧な角度のお辞儀。顔を上げると、そこには一点の曇りもない笑顔がある。
「今の時刻は午後六時十五分です。本日の下校時刻は過ぎておりますが、何かお困りでしょうか?」
 彼女の機能は単純だ。校内の施設案内、学校の歴史や行事の説明、そして天気や時刻といった基本的な情報の提供。それだけだ。
 セクサロイドとしての機能は持たされていないし、性的な知識もインプットされていない。だが、ハードウェアの基礎設計は汎用的なセクサロイドと共通の規格が使われているという噂を、俺はネットの掲示板で目にしていた。

「ねえ、ちょっと触ってもいい?」
「はい、握手ですね! いつでも歓迎いたします!」
 彼女は文脈を都合よく解釈し、右手を差し出してくる。その手は温かく、シリコン肌の下には微弱な体温すら再現されている。
 俺は彼女の手を握らず、いきなりその胸元のリボンに手をかけた。
「……? お客様、服装の乱れをご指摘いただきありがとうございます。ですが、私のセンサーに異常は検知されておりません」
 ブレザーのボタンを外し、ブラウスの中に手を滑り込ませる。直接触れた人工皮膚の感触は、恐ろしいほどに生々しい。
 豊らな胸の膨らみを鷲掴みにしても、彼女は表情一つ変えなかった。
「本校の創立は一九八五年。初代校長は『自由と規律』を掲げ……」
 俺の行動を無視して、彼女は学校紹介のフレーズを語り始めた。彼女の認識アルゴリズムにおいて、胸を揉まれるという行為は定義されていないのだ。ただのノイズか、あるいは意味不明な接触として処理され、デフォルトの案内業務を続行しているに過ぎない。

 その反応のなさが、逆に俺の加虐心を煽った。
 俺は彼女をその場にうずくまらせると、スカートを捲り上げた。白いショーツ越しに股間に手を当てる。
「あ、あの……お客様? そちらは職員室ではありませんが……」
 文脈の繋がらない応答。俺は構わず下着をずらし、秘部に指を這わせた。
 濡れてはいなかった。だが、指先でクリトリスに相当する突起を弄ると、彼女の身体がピクリと震えた。
「あ……、本日は……晴天……なり……」
 音声にノイズが混じる。快楽信号だ。
 彼女の身体は、性的な刺激を信号として受け取っている。ハードウェアレベルでは快感を感じているのだ。しかし、それを「快楽」として処理し、人格にフィードバックするソフトウェアが入っていない。
 だから彼女は、身体が感じる強烈な信号と、継続しようとする業務プログラムの間でバグを起こし始める。

「へえ、ちゃんと感じるんだ」
 俺はズボンのチャックを下ろし、硬く反り立った肉棒を取り出した。
 彼女の無防備な秘部にそれをあてがい、一気に腰を沈める。
「――ッ!?」
 未開発の膣肉はきつく、機械的な弾力で俺を受け入れた。潤滑液の分泌機能さえ制限されているのか、乾いた摩擦が強烈な締め付けを生む。
「ご、ご案内、いたします……! 第一校舎は、まっすぐ、進んで……!」
 腰を打ち付けるたびに、彼女の明るい声が途切れ途切れになる。
 激しいピストン運動に合わせて、彼女の身体が前後に揺さぶられる。それでも彼女は、必死に正面を見つめ、笑顔を崩さない。
 快楽信号が処理落ちを起こし、瞳孔の絞りが不規則に明滅している。
「トイレは、あ、あ、右手の、階段を……ひゃっ、上がって……!」
 奥を突くたびに、彼女の喉から可愛らしい喘ぎ声のようなものが漏れる。だがそれは、声帯調整のエラー音に過ぎないのかもしれない。
「すげえ……本当に壊れてるみたいだ」
 俺は興奮のあまり、さらに激しく腰を振るった。
 彼女の内部のセンサーが焼き切れるほどの刺激を与え続ける。彼女のアームが時折、何かに縋りつくように空を掴むが、すぐに「案内ポーズ」の手の位置に戻ろうとする。
 本能としての快楽反応と、理路整然とした案内業務の強制執行。その矛盾した挙動が、たまらなくエロティックだった。

「だ、出すぞ……!」
 限界に達した俺は、彼女の最奥に深く突き刺し、精液を注ぎ込んだ。
 ドクドクと脈打つペニスから白濁した液体が溢れ出し、彼女の人工子宮を満たしていく。
「あ、ああ……あ……」
 絶頂の瞬間、彼女は大きくのけぞり、白目を剥きかけた。
 しかし次の瞬間、彼女はガクンと姿勢を正し、乱れた髪もそのままに、貼り付いたような満面の笑みを俺に向けた。

「以上で、校舎のご案内を終了いたします! またのご来訪を、心よりお待ちしております!」

 股間から白濁液を垂れ流しながら、元気いっぱいに挨拶する彼女。
 その異常な光景に、俺は背筋が凍るような、それでいて深い背徳的な満足感を覚えた。