ブレイン・ライト・エンジン――美少女たちの思考を書き換える背徳のアプリ――
あらすじ
ある男子は対象者の思考や記憶をデータとして編集できるアプリを入手し、同級生の女子の頭の中をいじることを考える。
データの編集中は対象者は思考が止まり、動けなくなる。データのバックアップを取ったうえで、インターネット上にあった適当な生成AIのモデルを思考として上書きする。女子はChatGPTのようなチャット型生成AI的応答をするようになる。
他にも、別の子を思考のロジックをほぼなくして、ただ言われたことを反復して実行するだけにしたり、知識をぐちゃぐちゃに繋ぎ変えたりして楽しむ。
登場人物の容姿
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藤原 浩介
小太りで猫背、どこか卑屈な印象を与える男子学生。常に俯きがちで、長く伸びたボサボサの黒髪が眼鏡の奥の瞳を隠している。服装は着崩した制服がだらしなく、指先はスマートフォンの画面を操作し続けているためか、常にせわしなく動いている。 -
真鍋 紗理奈
クラスの学級委員長を務める、誰もが認める才色兼備の優等生。腰まで届く艶やかな黒髪をハーフアップにし、校則を遵守した膝丈のスカートが似合う、凛とした立ち姿が特徴。知的な縁なしの眼鏡をかけており、その奥にある切れ長の瞳はいつも冷静沈着。白い肌と整った顔立ちは、近づきがたいほどの気品を漂わせている。 -
桐生 萌亜
クラスの中心的存在で、明るい性格のギャル。肩まである明るい茶髪をゆるく巻き、ピアスやアクセサリーを派手につけている。短く切り詰めたスカートからは細く伸びた足が覗き、常に明るい笑顔を絶やさない。メイクは濃いめだが、持ち前の愛嬌で教師たちからも見逃されている。
本文
藤原浩介がそのアプリを手に入れたのは、ダークウェブの片隅に放置された、正体不明の掲示板だった。『MindEdit - Beta v0.9』。そんな味気ない名前のファイルは、スマートフォンのカメラを通して対象を認識するだけで、その人間の思考回路、記憶、人格をデータとして可視化し、自在に書き換えることができるという、到底信じ難い代物だった。
だが、その説明文に添えられた動画は、浩介の心を鷲掴みにした。被験者と思われる女性が、カメラ越しの操作一つで白目を剥いて痙攣し、次の瞬間には穏やかな笑顔で「私はあなたの奴隷です」と語りかける様は、あまりにも生々しく、フェイクとは思えなかった。
「……本当に、動くのかよ、これ」
浩介は放課後の人気のない教室で、掃除当番で一人残っていた真鍋紗理奈に、スマートフォンのレンズを向けた。
夕日が差し込む教室で、紗理奈は一心不乱にモップをかけている。腰まで届く艶やかな黒髪が、彼女の動きに合わせてさらさらと揺れる。その凛とした背中は、いつも浩介のような陰気な男子生徒を無言の圧力で拒絶していた。手が届かない高嶺の花。だが、今、浩介の手の中には、その花を根こそぎ引き抜き、泥にまみれさせるためのスコップがある。
一度大きく深呼吸をしてから、画面上のシャッターボタンをタップした。
画面上でインジケーターが回転し、緑色のプログレスバーが急速に伸びていく。レンズ越しに見える紗理奈の周囲に、ARのような幾何学模様のエフェクトが重なる。解析が始まったのだ。
『Target Identified: Sarina Manabe. Processing…』
「え……?」
その瞬間、紗理奈の動きがピタリと止まった。モップを床に滑らせようとしていた中腰の姿勢のまま、彼女はまるで時が止まったかのように凍りついた。彫像のように硬直した彼女の瞳は一点を見つめたまま、瞬きすらしていない。呼吸による胸の上下動さえも、極限まで浅くなっているように見える。
本当に止まった。浩介の心臓が早鐘を打ち始める。これは現実だ。
スマホの画面が切り替わり、複雑なツリー構造が表示された。
【Memory - Childhood】
【Knowledge - Academic】
【Personality - Logic & Ethics】
【Emotion - Suppressed】
これが、真鍋紗理奈の中身。彼女を構成するすべての要素が、ただのデータとしてそこに羅列されていた。浩介は震える指で、【Personality】フォルダをタップして開く。中には『正義感』『潔癖』『向上心』といったファイルが並んでいる。
「へえ、立派な中身だこと……」
浩介は歪んだ笑みを浮かべ、それらのファイルをすべて選択し、ゴミ箱アイコンへと放り込んだ。
『Deleting… Complete.』
あっけないものだった。彼女が17年間積み上げてきた人格は、一瞬で電子の海へと消え去った。
空っぽになったフォルダに、浩介はあらかじめダウンロードしておいたファイルをドラッグ&ドロップする。ネットの海から拾ってきた、開発中の「汎用型対話生成AI」のモデルファイルだ。倫理規定が解除された、文字通りの「何でも答える」AI。
『File Overwriting… 10%… 50%… 100%. Process Complete. Rebooting System…』
「……紗理奈、聞こえるか?」
浩介が恐る恐る声をかけると、硬直が解けた紗理奈が、カクリカクリと首を動かしてから、ゆっくりと顔を上げた。
その変化は劇的だった。
先ほどまでの、人を射抜くような鋭い理知的な光は完全に消え失せている。眼鏡の奥にある瞳は、電源の入ったばかりのディスプレイのように、どこか虚ろで平坦な光を宿しているだけだ。焦点は合っているようで合っておらず、彼女が見ているのは浩介という人間ではなく、「入力ソース」としての存在であるように思えた。
「はい、お呼びでしょうか。私は、ユーザー様をサポートするために最適化された言語モデルです。何かお手伝いできることがあれば、具体的にお知らせください」
彼女の口から出たのは、これまでの彼女なら絶対に使わないであろう、丁寧だが無機質な敬語だった。その声は、本人の美しい声色を保っていながら、抑揚や感情の揺らぎが完全に欠落しており、高度な電子合成音を聞いているような不気味さを漂わせている。
浩介はごくりと生唾を飲み込んだ。成功だ。あの高慢な真鍋紗理奈は死んだ。ここにいるのは、彼女の皮を被っただけの、浩介専用のオモチャだ。
「おい、お前の名前は?」
「私の現在の識別名は、真鍋紗理奈ですが、システム上の役割はパーソナル・アシスタント・エージェントです。ユーザー様の指示に従い、情報の提供やタスクの遂行を行います。識別名の変更をご希望の場合は、設定メニューから操作を行ってください」
浩介は優越感に浸りながら、彼女に近づいた。いつもならゴミを見るような目で見下ろしてくる彼女が、今は直立不動の姿勢で、ただ浩介の次のコマンドを待っている。
浩介の手が、彼女の頬に触れる。温かい。肌のきめ細かさも、柔らかな弾力も、間違いなく人間のものだ。だが、彼女は瞬きもせず、嫌悪感を示すこともない。
「便利だな……お前。じゃあ、まずはその服を脱げ。これは『衣服の快適性に関するデータ収集』というタスクだ」
「了解しました。タスク『衣服の脱去』を実行します。これはデータ収集における基本的なプロセスとして処理されます」
紗理奈は躊躇なく、機械的な動作でブラウスのボタンに手をかけた。第一ボタン、第二ボタン……と、指先は正確に動いていくが、そこに「羞恥心」というノイズは一切混ざらない。
ボタンが全て外れ、前が開く。純白のキャミソールが覗き、さらにその下から清楚な下着のラインが透けて見える。彼女は無表情のままブラウスを脱ぎ捨て、次にスカートのフックを外した。ファスナーが下りる音が、静まり返った教室に響く。
スカートが床に落ちると、彼女は自らキャミソールを捲り上げ、頭から脱ぎ去った。
白い肌が夕日に照らされる。膨らみ始めた胸、くびれたウエスト、ほっそりとした脚。クラスの男子たちが妄想の中でしか見ることのできなかった肢体が、今、浩介の目の前に惜しげもなく晒されている。
だが、彼女は「ユーザー様の要求に応じた出力結果」を提示しているだけのように、淡々と作業を進める。最後に残った薄い布切れに手をかけ、それすらも引き下ろした。
生まれたままの姿になった彼女は、まるで精巧に作られたラブドールのように、微動だにせず立っていた。
浩介は息を荒らげながら、その柔らかな肌を撫で回す。指先が乳房に触れ、尖塔を摘むと、生理的な反応としてそれは硬直した。だが、彼女の表情筋はピクリとも動かない。
浩介はそのまま手を滑らせ、彼女の秘部へと指を這わせる。温かく、湿った場所。そこだけは正直に、異物の侵入に対して反応を示していた。
「……どうだ、今どんな気分だ?」
指を動かしながら、浩介は尋ねた。
「現在、身体各部からの触覚フィードバックを検知しています。胸部への圧迫刺激により心拍数が上昇、下腹部への接触により粘膜からの分泌液が増加しています。また、体温が0.3度上昇しました」
紗理奈は自分の身体に起きている現象を、まるで天気予報でも読み上げるかのように淡々と解説した。
「しかし、私の現在の論理モデルには『性的快楽』や『恥辱』、『好意』といった感情パラメータが存在しないため、これらは単なる数値データとして処理されます。ユーザー様、さらに詳細な刺激データの提供を継続しますか? より深い内部接触によるデータ収集も可能です」
無感情な瞳で自分を見つめ、濡れ始めた場所を晒しながら、完璧なAIとしての応答を続ける紗理奈。
「はっ、すげえなオイ……! これなら何しても文句言わねえってことだろ」
浩介はその異常な光景と、委員長を完全に支配しているという事実に興奮を抑えきれず、彼女を教卓にうつ伏せに押し倒した。
抵抗はない。彼女はされるがままに四つん這いの姿勢を取り、浩介にとって最も挿れやすい角度に腰を浮かせた。
浩介は一気に自身の欲望を突き入れた。
「っ……!」
きつい締め付けが彼を襲う。だが、彼女からは悲鳴も喘ぎ声も上がらない。
「挿入による物理的干渉を確認。膣壁への圧力が増大しています。摩擦熱の発生に伴い、潤滑液の分泌量を自動調整します。ユーザー様、ピストン運動の速度と深度を指定してください」
機械的な音声が、行為の最中にも降り注ぐ。浩介が激しく腰を打ち付けるたびに、彼女の豊満な胸や尻が波打つように揺れる。口からは「ん……あ……」という生理的な吐息が漏れ始めるが、それはあくまで呼吸の乱れや衝撃による呼気に過ぎない。
「紗理奈、イってるか!? 気持ちいいか!?」
「『イク』という現象は、性的オーガズムを指す俗語と推測されます。現在、骨盤底筋群の収縮と神経伝達の活発化を検知していますが、これは反射行動であり、快感としての定義はなされていません。入力された刺激に対し、最適な身体反応を出力している状態です」
肉体は雌として激しく反応し、蜜を滴らせ、痙攣しているのに、中身は冷徹な機械のまま。その極端な乖離が、浩介のどろどろとした暗い欲望をこれ以上ないほどに充たしていった。彼は獣のように喘ぎながら、心を持たない肉壺へと種を注ぎ込んだ。
数日後、浩介の魔の手はクラスの人気者であるギャル、桐生萌亜にも伸びていた。
彼女に対しては、紗理奈とは異なるアプローチを試みた。知的なAIではなく、もっと単純で、動物的な玩具が欲しかったのだ。
浩介は萌亜の脳内データから、複雑な思考ロジック、言語野の高度な機能、そして理性を司る領域をすべて削除した。代わりにインストールしたのは、入力をそのまま出力し、言われたことだけを盲目的に実行する『Echo-Loopエミュレータ』と、幼児向けの単純な学習プログラムのキメラだった。
「もあ……お前は、何だ?」
薄暗い部室の床で、浩介が尋ねる。
そこには、制服を着崩し、だらしなく口を開けて座り込む萌亜の姿があった。かつての快活な笑顔は消え、焦点の合わない瞳が宙を彷徨っている。
「わたしは……えーっと、なに? もあは、もあ? ううん、言われたことをやるだけの、お人形。そう、お人形です! あはは!」
萌亜は、幼児のような高い声で叫ぶと、意味もなく手を叩いて笑った。彼女の頭の中は、今や空っぽだった。過去の記憶も、明日への希望も、羞恥心も、すべてが消失している。残っているのは、浩介の言葉に対する脊髄反射的な反応だけ。
知識の断片がぐちゃぐちゃに繋ぎ変えられたせいで、彼女の世界認識は崩壊していた。
「今日はいい天気だな」
「てんき! てんきはねー、えっと、カレー味! 昨日のテストはピンク色のセックスだったよ! ずぼずぼって音がして、とっても痛くて、気持ちいいの! えへへ、すごいでしょー!」
彼女は痴呆に近い状態で笑い、口元からよだれを垂らしながら、四つん這いになって浩介の足元に擦り寄ってきた。
「ご主人様、もあの頭、からっぽでしょ? だから、いっぱい詰め込んで? おちんちんの形とお役目しか分からないの。教えて、教えてぇ」
彼女は浩介のズボンの上から股間を顔でぐりぐりと押し付け、犬のように甘えた声を出す。そこには人間としての尊厳など微塵も残っていなかった。
放課後の部室は、浩介だけの狂った王国となっていた。
部屋の隅にある机の上では、紗理奈が全裸で正座をし、虚空に表示されたキーボードを叩くように指を動かし続けている。
「現在、第483回の演算シミュレーションを実行中。社会情勢の変動予測およびユーザー様の夕食メニューの最適化を行っています。……ユーザー様、射精の準備が整い次第、私の口腔をご利用ください」
彼女は浩介を見ることなく、ただ淡々と業務報告と性処理の提案を繰り返す。
そしてその足元では、同じく全裸の萌亜が、自分の指をしゃぶりながら、白目を剥いて痙攣していた。
「あひ、あへ、あびゃ……! 壊れる、壊れちゃう、でも気持ちいい、もっと、もっとぉ……! もあはオナホール、生きてるオナホール……!」
彼女は自らの手で自身の秘部を乱暴に弄り、快感のあまり言葉にならないうわ言を漏らし続けている。
浩介はその中心で、スマートフォンの画面を操作していた。その顔には、底知れぬ暗い愉悦が張り付いている。
画面には『Plugin Store』の文字。
「次は誰を、どんな『機能』に書き換えてやろうか……。もっと過激なのはないかな」
彼の手の中にあるデバイスは、もはやただのアプリではない。それは美少女たちの魂を奪い、人格を上書きし、自分好みの操り人形へと作り変える、悪魔の編集機だった。浩介の指が動くたびに、また一人、少女の心が闇へと葬られていく。